代表的なコーヒーメニュー

力フェ・オ・レ

「オ・レ」とは、「ミルクとともに」の意味。グルノーブルの医師シュール・モナ ンが1685年に薬として勧めたことに始まるとされている。深炒りのフレンチローストのコーヒー豆で淹れたコーヒーに、温めたミルクを同量(厳密に決まっているわけではない)入れたもの。フランスの家庭では、朝の食卓に欠かせない飲み物で、大ぶりで取っ手のないカフェ・オ・ レ・ボウルに入れて飲む。焼きたてのクロワッサンやバゲットにぴったりの、口当たりが優しい味である。

カフェ・ラテ、カプチーノ、 カフェ・マキアート

いずれもイタリア発祥のエスプレッソコーヒーをべースにしたもので、シアト ル系コーヒーショップのメニューとして知名度が高まった。エスプレッソコーヒーをべースにしながら、蒸気で温めたスチームドミルクと、蒸気で強く泡立てたフォームドミルクの泡の量の違いなどで呼び分ける。

カフェ・ラテは、英語で「ミルク・コーヒー」のこと。ワンショット(約30ml)のエスプレッソコーヒーに、スチームドミルクをたっぷり入れたものである。

カプチーノは、ワンショットのエスプレッソコーヒーに、スチームドミルクと フォームドミルクを加えたものである。一般的なレシピではその比率は1:2:2 とされている。一番上に載せるフォームドミルクの形と色合いが、カプチン会修道士が着ている僧服の頭市に似ていることから、そう呼ばれた。

・カフェ・マキアートは、ワンショットのエスプレッソコーヒーに少量のフォー ムドミルクを加えたもの。「マキアート」とはイタリア語で「染みのついた」という意味。コーヒーに注ぐフォームドミルクの痕が「染み」のように見えることから名付けられた。

ウィンナー・コーヒー

 ウインナーとは、ウィーン風の、という意味である。日本では、濃い目に抽出したコーヒーの上に、角が立つくらいに強くホイップしたクリームを浮かべたものをそう呼ぶ。ザッハ・トルテで有名な ザッハ・ホテルのカフェで、ケーキ用のホイップドクリームをコーヒーに浮かべてみたらケーキとよく合ったので、流行った。それが周辺国に「カフェ・エ ノワ(ウィーン風コーヒー)」として伝わっていったと言われている。

 実はウィーンで「ウインナー・コーヒー」と言っても通じない。これに近いものを飲みたいときは、「アインシュペナー (一頭立て馬車のこと)」か、「カフェ・ミット・シュラークオーベルス(泡立て生クリームを載せたコーヒー)」を注文する。

モカ・ジャバ(カフェ・モカ)

 モカというのはコーヒー栽培が広がる前のアラビア半島イエメンのコーヒー輸出港の町で、ほとんどコーヒーの代名詞。ジャバというのは、オランダが開発したコーヒーの栽培地ジャワ島のことであり、ココア、チョコレートの原料であるカカオの栽培地でもある。この2つの材料をアレンジしたのが「モカ・ジャバ」である。

 戦後、米国西海岸で、エスプレッソにチョコレートシロップとミルクまたはホイップクリームを入れた同じ趣旨の飲み物がなぜか「カフェ・モカ」という名前で売り出されて人気を博し、全米に急速に普及した。

 カップにコーヒーと温めた牛乳、チョコレートシロップを入れてよく混ぜ合わせ、時にはカカオリキュールを加えて、ホイップクリームを浮かべ、その上に削りチョコレートを散らしてでき上がりである。

アイスコーヒー

 もともと欧米人にはコーヒーを冷たくして飲むという習慣はほとんどなかった。一方、明治・大正期にコーヒーを飲み始めた日本人はコーヒーに氷を入れて飲むことに違和感を持つことがなく、やがて夏の定番として定着させたというのは面白い現象である。

 アイスコーヒーは冷やして飲むことから、通常の焙煎のコーヒー豆では力の無いコーヒーとなってしまう。そのためアイスコーヒー用として焙煎・ブレンドされた深炒りのコーヒー豆を使うのがコツである。

参考資料「UCCコーヒー博物館」より